投資の読みもの

株式投資をはじめとした投資や資産運用などについてのあれこれを解説するサイトです。

山林を購入するくらいなら、山林を多く所有している企業の株を買うのがおすすめ!個人が山に不動産を持つデメリットは多いです。

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伊豆にある約100坪の別荘地が10万円で売られている。

そんな下記のニュースが現在、話題になっていますが、これを見て『10万円なら俺も購入してみようかな』という方が意外と多かったので、今回はその辺について記事を書いてみたいなと思います。

お金を払ってでも土地を処分したい人たちがでてきた。1990年前後のバブル期、別荘にあこがれたサラリーマンたちが高値で別荘やリゾートマンションを購入した。

あれから30年。人口減を背景に地価の下落は止まらず、タダでも買い手がつかない。この春、静岡・伊豆の別荘地を買値の130分の1で売った男性もその一人だ。(中略)

男性は今年3月、その別荘地を更地のまま手放した。売値は10万円。手数料や広告費として仲介した不動産業者に21万円支払ったため、差し引き11万円のマイナスだ。それでも男性は「ほっとした」という。

個人が山を買うことについて:

土地を持つデメリットは多い:

まず、土地を買う前にしっかり認識してほしいのは、土地を持つことは多くのデメリットがあるってこと。

たとえば固定資産税はその最もたるものですよね。これは毎年、必ずかかってくる税金なので、この出費分だけ負担は増えます。

また、冒頭の記事で売買された土地は別荘地だった…ということもありますが、その管理費が年間4万3,000円ほどかかっていたとのこと。

これはこれで大きな出費ですが、仮にこれが別荘地でなかったら自分自身で管理をしなくちゃいけないわけですから、むしろ別荘地であったほうが安く済んでいるのでは?と考えることも出来ます。

  • 別荘地:管理会社に管理費を毎年払う
  • 別荘地以外の山林:管理業者を探すか、自分で管理するしかない

こう書くと『えっ?山林なんて買ったあとは放置しとけばいいんじゃないの?』なんて思われるかもですが、実際には管理がすごく大変。

普段はそれほど手入れしなくてOKでも、山火事が発生してしまった場合の対応や産業廃棄物などのゴミの不法投棄、更には自殺や遺体遺棄等に使われでもしたら目も当てられません(詳しいリスクは下記書籍などで確認を!)。

山林の資産価値に期待するなら:

『いやいや、たとえ管理が大変だったとしても、自分の場合は山林をたくさん購入して、将来の資産価値アップを狙ってるんだ。ほら、太陽光発電や風力発電とかの設置場所ってみんな探してるでしょ?』という方もいるかもしれませんが、それでは博打そのもの。

確かにおっしゃるようにバブル当時の価格に戻り、別荘地が100坪10万円から100坪1,000万円以上に化ける可能性はゼロではありません。

しかし、そのために長期で山林を持ち続け、管理責任を負う…なんてことになればデメリットのほうが大きくなってしまうだけ。丁か半かの博打にすらならないように思います。

それだったらすでに山林を大量保有している企業の株を購入するのが個人的にはおすすめ

この先、山林価格が今の10倍、20倍になるようなら、それらの山林を大量にもっている企業の評価も上がり、株価が10倍、20倍になる可能性があるためです。

当然、管理する必要性もなければ、管理費を払う必要もありません。

山林の地価があがらなくてもOK:

また、この方法なら万が一、山林の地価があがらなかったとしても、企業はそれ以外にもビジネスを行っているので安定的に配当金を得ることも可能。

つまり山林価格がそのままであっても恩恵を受けられる可能性があるので、山林の自己所有よりも株式投資のほうがおすすめなんです。

  • 山林を保有している銘柄を購入:
    自分で管理する必要性なし&配当金も得られる
  • 山林を自分で保有する:
    税金や管理の手間が必要&地価があがらないと損失だけが膨らむ

株式投資だと株価が落ちてしまう可能性があるじゃないか…と思われるかもですが、不動産購入も地価が落ちてしまえば一緒。どちらもリスクは同じくらいあるといえます。

山林は1坪300~500円程度で買えることも:

山を買ってみよう…と思ったことがある方であればその安さがわかってもらえるかと思いますが、山林って安い地域だと1坪100~500円くらいで売られてることも多い状況あり。

それゆえ、200~300万円程度の予算があれば、文字通り、山をそのまま購入してしまう…なんてこともできるので夢があるんです。

まぁ、この記事でも解説した通り、安く買えるものの管理が面倒なのが山。

山火事やら産業廃棄物やらの対応で疲弊してしまう可能性はゼロじゃないので、しっかり管理するつもりがないのであれば山林を保有している銘柄を購入してしまったほうが良いでしょう。

どの企業が山林を保有しているのか?

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では、どの企業が大量に山林を保有しているのか、それは下記サイトが参考になるので引用させてもらいます(2011年のデータなので少し古いです)。

王子製紙 19万ha 
民間最大規模。当初は製紙原料の生産が目標だったが、その後、製材用原木の育成に方針転換。北海道ではエゾマツ、トドマツ、カラマツ、その他の地域ではスギ、ヒノキなどを植林。社有林の約41%が人工林。年間約5億円を投じて間伐などの費用に当てている。社有林の公益的機能の評価額は年間5,700億円、CO2吸収量は年間115万CO2トンと試算

日本製紙 約9万ha 
全国398カ所に約9万ha を所有する王子製紙に次ぐ山持ち企業。当初は製紙用原料として植林してきたが、近年は杉、檜など製材が中心。収支状況は費用が6億円に対して、補助金を含めた収入が5億円。1億円の持ち出し

三井物産 約4.4万ha 
三井物産フォレストは75名の人員を雇用、遠隔地の山林については地元の個人・森林組合との管理契約や、森林組合・企業との施業委託などで地元経済に貢献。昨年9月、生物多様性の保全や改善の状況を定量評価し証明するJHEP認証を京都府の社有林で国内初の取得。2009年度の森林管理費用予算は約4億3000万円

住友林業 約4.2万ha 
1691年の創業以来「木」をキーワードに川上から川下まで事業展開。シンボルキャラクター「きこりん」などによって親しみやすい情報を発信。 2007 年から毎年、「 Sustainable Forest Gallery」を開催。住宅の受注・分譲戸数の延床面積の2倍に相当する植林活動も実施

東海パルプ 約2.4万ha 
静岡県井川社有林。民間が日本国内に所有する1団地としては最大規模

比較までに日本国の国土はどのくらいか…というと3,779万ha。

つまり王子製紙は国土の1/200の土地を持っている企業ということも出来るので、まぁ、どんだけ山林を保有してるんだ…って感じですよね(苦笑)。

同時に日本製紙や三井物産、住友林業の株も購入しておくと、日本国内の1/100の土地はあなたにも所有権があることに。

そして想定通りに山林価格があがるようなことがあれば、株価もグングンあがっていくでしょう。

以上、山林を購入するくらいなら、山林を多く所有している企業の株を買うのがおすすめ!個人が山に不動産を持つデメリットは多いです…という話題でした。

参考リンク:

株式投資をしたことがない方は、下記記事もあわせてお読みください。

10万、20万といった金額でも企業の株式を購入することは可能ですよ(ミニ株制度を利用すればさらに安い金額で買い付けることも可能)。

toshi.cardmics.com

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